センター試験を廃止し、今の小6から新しい大学入試を導入 中教審が答申

センター廃止



平成32年度、つまり今の中学1年生から大学入試の方法が大きく変わりそうです。

文部科学省の中教審=中央教育審議会は、大学入試センター試験に代わる新たなテストを平成32年度から実施するよう、下村文部科学大臣に答申しました。知識を覚えることに偏りがちな現在の試験から、知識の活用や思考力を評価する試験に転換させる必要があるとして、複数の教科にまたがる問題や記述式で答える問題も導入するよう求めています。

出典:中教審 新しい大学入試平成32年度から実施を NHKニュース

2014/11/20の中教審教会の打ち合わせでまとまった要点は3つ
1:現行の大学入試センター試験廃止→大学入学希望者学力評価テストを導入。
  ※年複数回実施
2:高校在学中に「高等学校基礎学力テスト」という新たなテストを設ける。
 ※進学・就職の際の学力証明として活用可能
3:大学の個別試験では筆記だけでなく、小論文・面接・志望理由・部活動等の実績etcで受験生を多面的評価。
  あわせて、大学側もどんな学生が欲しいのか、そのためにどのような試験を行う必要がある
  か明らかにする

出典:センター試験廃止で「到達度テスト」。浪人生・社会人経験組はどうなる(更新継続テーマ) – NAVER まとめ

 ・学力評価テストは、マークシート方式に記述式を加え、成績は一点刻みではなく段階で示す。将来的には、教科の枠を超えた設問のみでの評価を目指す。英語は「読む」「書く」以外に「聞く」「話す」の評価を求め、英検やTOEFL(トーフル)など民間試験の活用の検討も提言した。

・高等学校基礎学力テストは一九年度から新設。原則マークシート方式で、高校二、三年次に年二回程度受けられる。最低限の学力を担保する狙いで、推薦入試などの参考資料に活用できる。

出典:大学新入試を20年度から導入 中教審答申、センター試験廃止:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)

どうやら、大学入試は今のものと全然違うものになってしまうようです。
大きな改革とあって反対意見も多いようです。

ただ、今回の大学入試改革に対しては懸念の声もあります。民間の研究機関が高校の校長を対象に行ったアンケート調査では、テストを複数回行うことについて、学校行事を大幅に組み替えたり部活動に参加する生徒が減ったりといった影響を懸念する声や、「高校生活が受験一色になってしまう」という意見もあったということです。

出典:中教審 新しい大学入試平成32年度から実施を NHKニュース

こうした「人物評価」重視への入試改革案にネットでは反発の声が大きい。就職活動のように面接の印象で大きく判断され、学力は優秀だが面接が不得意な人には不利になるといった批判だ。
帯広畜産大学・人間科学研究部門の渡邊芳之教授は、「端的に言ってしまえば大学入試も就活と同じになる。面接苦手な人は大学に入れなくなる,ということだ」とツイートした。ジャーナリストの江川紹子さんも「人物重視?企業の入社面接じゃあるまいし…と思ったが、要は大学を産業界の研修所と位置づけ、入試を就活の第一関門とする発想だにゃ」とツイートしている。
また、高崎経済大学・経済学部准教授の國分功一郎さんは、
「大学に入るために子どもたちが教師の顔色を伺うようになり、社会から安易な仕方で認められるように『ボランティア』をする。そんなおぞましい社会にしてはならない」
と主張している。

出典: 「面接苦手な人は大学に入れなくなる」 国公立大学入試の「人物重視」に猛反発 : J-CASTニュース

「現在のセンター試験の廃止」には高校で賛成19.6%、反対41.6%と反対が多く、とりわけ「国公立大学や難関私立大学への進学者が多い」高校では反対が51.7%と半数を超えています。「達成度テスト」創設についても、大学で賛成の比率が高いのに対して、高校では反対の比率が高くなっています。「センター試験と何が違うのか」「なぜセンター試験を廃止する必要があるのか」など、提案されている改革案がなぜ必要なのか理解に苦しんでいる様子が見て取れます。

出典:【速報】センター試験廃止と達成度テスト新設の現状と課題 ‐ベネッセ調査



Twitterでの声


浪人生の対応や、面接の不平等さなどまだまだ解決すべき問題は多そうです。

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